休止します。

予告の通り、金継ぎ修理は8月いっぱいで受付を休止させて頂きました。現在お預かりしております器は10月末までにお手元にお返しいたします。

再開は産後の体力と気力の回復具合によりますが、2024年11月以降を考えております。お直ししたい器をお持ちの方にはご不便をおかけしますが、ご理解のほど、どうぞ宜しくお願いいたします。

尚、当工房の休止期間中にどうしても直したい器がある場合には、信用できる金継ぎ師を紹介致しますので、フォームからお問合せ下さいませ。

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自宅の一角に小さな工房を立ち上げて3年と少しの期間でしたが、色んな経路でこの工房を見つけてくださる方がいらして、多様な器を持ち込んでくださるので、おかげさまで多くの経験を積むことができました。本当にありがたい事です。

金継ぎを通してたくさんのご縁も繋がりましたし、私自身の見識も広がりました。興味を持ってお声かけ頂いた皆様に感謝したいです。

今後は体調と家族を優先した生活に切り替え、一年と少しお休みを頂きますが、この先もご期待に応えられるよう、お休み中もできる範囲で勉強を続けて再開に備えたいと思っています。

来年以降でまた器の困りごとがありましたら、その時にはぜひ頼って頂けると嬉しいです。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

活動休止予告

器のお預かりについて今後の予定です。

【修理ご依頼】について
器のお預かりは2023年8月31日までで一旦、受付を休止させて頂きます。

8月31日までにお預かりした器につきましては修理を完了し次第、

遅くとも10月末日までにお返しいたします。

9月1日以降で、修理をお急ぎの場合には信用できる金継ぎ師をご紹介致します。
問合せフォームよりご相談下さい。

尚、くさむら工房としての修理品の受付再開は2024年11月頃を見込んでおります。

金継ぎ教室につきましては再開未定です。

ご迷惑をお掛けしますが、ご承知おきくださいますよう、宜しくお願い申し上げます。

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この度、第二子を授かりました。
出産と育児のため、秋からしばらく金継ぎをお休みさせて頂きます。

上記スケジュール通りに事が運ばない可能性もございますが、ご理解いただけましたら幸いです。

休止中でも、余裕があればInstagramでポツポツと記事を残すこともあるかも知れませんので、

この機会にフォローをお願いします。

インスタグラム botanical_art_kusamura

またcreemaにて、漆で作ったイヤーカフやイヤリング(ピアス)などのアクセサリーと、木版画を少し販売させて頂きます。(今後ぽちぽち商品を追加予定です)

クリーマ 金継ぎ工房kusamura


もしかしたら産後数ヶ月は一時販売休止する期間があると思いますが、フォロー頂ければ再開時に通知されると思いますので、よろしくお願いします。

横浜ハンドメイドマルシェ

先日無事終了しました。
土曜日のみの出店でしたが、お足元の悪い中ご来場いただきました皆さま、ありがとうございました。

大型イベントの出店は何年振りでしょう。
少なくとも前回から8年以上は間が空いています。会場の雰囲気、久しぶりにワクワクしました。

お客様の反応を見たり、他の出店者様の作品を見たり、美味しいものを頂いたり、色々と刺激をもらえた1日でした。3年間のコロナ禍で、郵送やネットでのやり取りが当たり前になりましたが、やっぱり実際に話して、触って頂いて、リアルなやりとりをしないと分からないことって沢山あるなぁ、と心底感じました。

当日並べたアクセサリーや漆器は、この先ネット販売もできるように夏の間に少しずつ準備していく予定ですが、インターネットの画面で果たしてどこまで素材感や魅力を伝えられるのか?と、少し不安にも思っています。
機会があればこの先も、委託販売などで手に取ってもらえるような工夫をしていきたいと考えています。

いずれにしても、漆という素材の可能性に、少しでもご興味持って頂けたら嬉しいです。

出店のお知らせ

7月1日、土曜日
パシフィコ横浜にて開催されます
横浜ハンドメイドマルシェに出店いたします。

今回は金継ぎではなく
骨董の無地の漆器に私が絵付けをしたものや
フランスのアンティークレースを漆で染めた
漆アクセサリーなどを並べる予定です。

横浜ハンドメイドマルシェの公式サイト上にて
『くさむら』で検索すると出展情報が出てきます。

出店名は
「漆アクセサリー kusamura 」

ブース番号 P-53
https://handmade-marche.jp/c/25667

出店は7月1日(土)のみとなります。
マルシェ自体は18時まで開催していますが
私は個人的な都合により
17時には撤収しますのでご注意下さい。

九谷焼の小皿、陶器の盃

息子が小学生に入学し、ホッと一安心。あっという間に初夏の日差しになってきましたが、この春に修理完了した器をいくつかご紹介いたします。

こちらは九谷焼の小皿。直径10センチほどのものですが、上からモノを落としてしまったらしく、本体と、6つの小さなカケラになっていました。

お預かりする際に伺ったエピソードでは、こちらのお皿の絵付けをされたのはもう80代にもなるベテランの女性職人さんだそうです。細やかでありながら、しっかりと力強い筆痕。職人さんのお人柄に想いを馳せながら、なるべく図柄の邪魔にならないよう、金仕上げの場所、漆仕上げの場所を細かく設定して塗り分けました。

和菓子などをのせると素敵な風景になりそうです。

そしてこちらは、陶器の盃のお直し

足の部分がポキンと折れていた、可愛らしい陶器製ゴブレットです。

元々の模様に合わせて細く切った和紙を巻き、漆で固めて補強をして、金丸粉で仕上げました。

私がお酒を飲めないので我が家はワイングラスもゴブレットもありませんが、陶器で作られた足つきのこの形はお酒を選ばずに使えて良いなぁ、などと想像しながらお直ししました。

器をお預かりすると、つい何をのせようか?何を入れようか?とか、この器を持っていたら食卓に何を並べようか?と妄想してしまいます。
そんな時間も楽しいのです。

金の値上がりが止まりません。ずーっと右肩上がりなので困っています。「金継ぎ」という名前から、金で仕上げることが標準化していますが、金が高いので傷が大きくなればなるほど修理代がかさむことになります。
もし大切な器を傷にしてしまい、直そうかどうしようか悩んでいらっしゃる場合には、金仕上げと同時に「おまかせ仕上げ」も検討してみて下さい。
金以外にも、銀仕上げ、真鍮仕上げ、錫仕上げ、それと漆仕上げもございます。おまかせにしていただける場合には、器の雰囲気や色柄に合わせて調和しそうな仕上げをご提案いたします。
それぞれの仕上げの事例をご覧になりたい場合は、お気軽に仰って下さい。

本漆か新漆か

年が明けてから、いくつかご新規の器をお預かりさせて頂いたのですが、その際に本漆と新漆のお話になりましたので少しご紹介したいと思います。

私が習い始めた頃に比べると金継ぎ師の方もだいぶ増えましたが、近くでやってくれるところを…と検索して当工房へ持ち込みをして下さる方が多く、とてもありがたいです。団地の一室でひっそりと開いている工房ですので、そんなに沢山はできませんが、マイペースにやらせて頂いております。

私が金継ぎに使用しているのは、基本的に「本漆」です。漆の木から頂いた、とても貴重な樹液です。元々、樹の汁ですので、自然なもの、環境にやさしそう、土に還りそうなものになります。実際はその堅牢さゆえ、2000年前に塗られた漆の塗膜が発掘されたりするそうで、意外と土に還らないのかも?と思ったりもしますが…。製造過程で科学的な処理はほとんど行いませんし、サステナブルな感じがしますね。

一方で、最近とても増えているのが、「新漆」を使った金継ぎです。こちらは化学的に合成された塗料で、漆のようにかぶれることがないため、扱いが簡単というのが一番の特徴です。ただ「新漆」の、特に色漆は安全性がハテナ?です。「顔料に有害な物質を含む」と、はっきり製品ホームページにも書かれているので、食器への使用は注意が必要となります。

「本漆」「新漆」、どちらが優れているとかはありません。それぞれに長所と短所があります。どちらを使用しても、同じような仕上がりになるので、あとは考え方次第というところでしょうか。

私は昔から、環境への関心が高く、なるべく自然と調和する方法を考えてきたような人間なので、なるべく自然に近いものを使いたいということで、本漆を使わせて頂いています。

細々とやらせて頂いているお教室でも、本漆を用います。(その際には、しっかりかぶれ対策を行います)

修理をどこに頼もうか、迷ってらっしゃる場合の何かご参考になれば幸いです。

平皿のふち、マグカップの取手

引越し、グループ展とあり、しばらく金継ぎをお休みさせて頂いていましたが、この秋にお直しさせて頂いた器を少しご紹介します。

ひとつは平皿の割れ。何かに当ててしまったのか、縁のところが割れていました。ですがご依頼主様が接着剤で直していて、受け取った時はしっかりとついた状態でした。
接着剤で補修済みの場合、一度はお湯でコトコトお皿ごと煮てみます。接着剤が取り除ければカケラに戻して漆で接着し直すのですが、今回はかなり強力な接着剤でついている様子で、ビクともしませんでしたので、そのまま上から漆を重ねて凹凸をなくし、金丸粉で仕上げました。

接着剤は日々進化しているので、今はかなり強力なものもあります。
私も自宅のお皿の何枚かで実験していますが、漆で仕上げたものは食洗機に何度も入れていると熱と湿気のダブルパンチで浮き上がって剥がれてきてしまうのに対し、接着剤をこねて簡易金継ぎしたものは何度食洗機にかけても今のところ剥がれていません。
安全性で言うと「?」ですが、毎日のように使う、子どもが使う、食事の後片付けが忙しい、という方にはまぁ良いのかなと考えています。

ただ、やはりおすすめしたいのは、漆による継ぎです。自然のものは優しい、だから脆い面もあるのですが、それを分かった上で使い分けて頂けると良いかと思います。

補修のもう一つは、マグカップの取手の割れです。取手のところって割りがちですよね…。私自身も1つ粉砕したことがあります。ちょっと落としただけでも、華奢にできている取手が犠牲になってしまうことがあります。


麻糸を巻いたり和紙を巻いたりして、補強する場合もありますが、土物の場合はかなりガッチリ噛み合うので、継いだまま補強なしで仕上げることもよくあります。


こちらは真鍮仕上げ。使うほどに酸化が進み、鈍色に変化していく楽しみがあります。器の土色によっては馴染みすぎて、直したことを忘れるくらいの色に変身してくれる時もあります。

器を持ってきて下さる場合や、お任せでご依頼頂ける場合には、必ずしも金による仕上げ=金継ぎではなく、器に合わせたご提案をさせて頂きますので、お気軽にご相談ください。

グループ展参加のご報告。

先月、南阿佐ヶ谷のギャラリー庭時計さんの「愛しき毎日」展に参加させて頂きました。事後報告です。

できれば告知をしたかったのですが、10月末に夫が風邪をひき、私も風邪をひき、それが息子に移って長引き…、と展示会前に家族絶不調の時期があり告知どころではなかったのと、さらにホームページも何やら調子が悪く私の心が折れたのとで、色々バタバタしているうちに会期が終わってしまいました。

そして展示会終了と共にまた息子が熱を出し、直ってきたか?と思ったら耳が痛いと言って中耳炎になり…、そんなこんなで気が付いたら秋は終わっていました。

ですがとても素敵な空間で、奇跡のようなタイミングで、展示会に参加することができたことには感謝しかありません。普段一人で家の中に籠ってばかりなので、刺激的な時間でした。

金継ぎした器は基本的にすべてお客様へお返ししてしまい私の手元には残りませんし、作品というよりは修理品なので今回あまり展示する気持ちになれず、金継ぎ以外の作品を並べて頂きました。版画など、新しい挑戦ができたことも良かったです。

あまり写真も沢山撮らなかったのですが、他の作家さんとも交流することができ、楽しい一週間でした。このブログは基本的に更新がゆるやかですので^^;…、日々のことはインスタグラムを見て下さるといいかなと思います。

金継ぎ工房kusamuraのインスタグラム

いい経験になりました。また何かできたらいいなと考えています。ありがとうございました。

引続き、金継ぎもよろしくお願いします。

修理再開のお知らせ

おかげさまで、夏の間に自宅のリフォームは無事終わり、引っ越しとその後の片付けも終え、すっかり元のペースに戻っています。

ホームページの更新が遅くなってしまいましたが、金継ぎの修理受付を再開しています。
秋のあいだに色々あって、金継ぎ教室ができませんでした。教室は来年一月から再開したいと思っております。

半年間お休みをいただきありがとうございました。何かご相談ごとがあれば、お気軽にお問合せ下さい。
なお、リフォームして、以前よりも人を迎えやすくなりました。お近くにお住まいでしたらお持ち込みも可能ですので、ご検討ください。

どうぞ宜しくお願いいたします。

休止中の修理先

自宅のリフォームが始まりました。一週間でほとんどスケルトンの状態になり、寂しいというよりも、きれいさっぱり何もないので、爽快な気分です。

それにしても、何事も破壊はアッという間に行われるのに対し、新しく構築していくのは時間がかかることなんだなぁ、としみじみ思いました。
遠くの国では理不尽な暴力によって建物が壊され、文化が壊され、人々の生活が壊されているけれど、一方で私はただ暮らしやすくするためだけに破壊行為をしてもらっている。なんと平和で呑気で贅沢なのでしょう。暴力に対して暴力で返す…という最低な流れだけは避けてほしいと願うばかりです。

さて、我が家は仮住まいに引越して10日ほど経ち、なんとか生活も落ち着きを取り戻しましたが、金継ぎは8月いっぱいまで受付をお休みさせて頂きます。

その間、待てないよ〜、急ぎで直して欲しいよ〜、という器をお持ちの方は、友人で金継ぎ仲間の古末さんをご紹介させて頂きますので、ホームページのメールフォームからご相談下さい。

作業はお休みですが、くさむら工房のインスタグラムは随時投稿してまいります。「botanical_art_kusamura」で検索してみて下さい。掲載画像はお直しした器が中心ですが、リフォームのことも少しずつアップ予定です。このブログよりは頻繁に更新しています。

ご不便をおかけしますが、どうぞ宜しくお願いします。

修理は基本的に本漆を用いて行っております(合成樹脂は使用していません)

仕上げについては、金・銀・真鍮と色漆などに対応しております。ご依頼される方の

意向を伺い、その都度、相談のうえで決めていきたいと考えております。

<ご依頼までの流れ>

まずはじめに画像などで破損の状態を拝見し、仮見積もりをさせて頂きます。その後

修理品を直接お持ちいただくか郵送して頂き、見積額を決定、修理となります。

<修理・メンテナンスできないもの>

当工房では、ガラス製品についてはお断りさせて頂いています。技術が追いついたら

お受けできるようになるかも知れません。その他、器の状況によりお断りする場合も

ございますことをご了承ください。